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鳶職の服装にはどんな意味がある?ニッカポッカの機能性

2020/05/21
建物の建築現場で目にする鳶職人。
そこで特に目を引くのが特徴的な形のズボンではないでしょうか?

何だかブカブカしていてどこかに引っかけたりしないのかと心配になってしまいますが、なぜ鳶職人達は揃ってあのズボンを履くのか。
鳶職人の方々の服装について解説して行きます。

▼「ニッカポッカ」とは
鳶職人達が愛用している幅広のズボン。
日本では「ニッカポッカ」と呼ばれていますが、英語では「Knickerbockers」と表記します。
呼びやすい様にニッカポッカと略しているんですね。

実はニッカポッカはオランダで生まれた短いズボン「ブリーチズ」から派生したズボンなんです。
1700年代末期頃にアメリカへ渡ったブリーチズはアメリカ国内で大量生産が開始されました。
それから様々な形のズボンが生み出され、ニッカポッカも作られるようになったんですね。

1900年代に入ってからは日本でもニッカポッカが使われるようになりました。
大量生産可能で丈夫である事から軍服として使われ、戦後は登山用のニッカポッカなども登場しました。

その後、ニッカポッカは耐久性の高さから鳶職人を始めとした作業員用のズボンとして広く普及します。
鳶職人のほとんどはニッカポッカを愛用していますが、強風を受けるとバランスを崩しやすい事や足元が見えにくくなる事から高所での作業をする作業員は使用すべきではないとも言われています。

言われてみれば、電柱や電波塔などの高所で作業をしている作業員は皆普通のズボンを履いていますよね。

▼ニッカポッカを使う理由
では、ニッカポッカが未だに多くの鳶職人に愛用されている理由は何なのでしょうか?
簡単にまとめました。

・足の動きを阻害しない
・バランスが取りやすくなる
・風の強さが分かりやすい
・怪我の予防になる

ニッカポッカの最大の特徴は股下や足回りの布が余っている事。
そのダボッとしたシルエットは動きにくそうにも見えますが、実際に履いてみると締め付けが無く非常に動きやすいんです。
足の動きが阻害されれば作業はスムーズに進みませんし、転落事故に繋がる恐れがあります。
そう言った点からニッカポッカは作業ズボンとして優秀なんですね。

また、ベテランの鳶職人ともなるとニッカポッカをバランスを取るのに役立てている方もいるそうです。
綱渡りで使う棒の様に、ニッカポッカの広い横幅をバランサーにしていると言う訳です。

高所での作業の際、ニッカポッカの生地の感触で風の強さを測っている方もいます。
ニッカポッカを転落事故の防止にも役立てているんですね。

建築現場では足場の一部や建材に脚を引っかけると大きな怪我をしてしまう事もあります。
ニッカポッカのダブついた生地は、脚を引っかけた際の衝撃を和らげる役割もあります。

先に書いた通り、ニッカポッカの安全性が問題視されている場合もありますが、愛用している方々からすればこれ程作業に適した服装は他に無いと言ったところでしょうか。